うつ病の治療を開始して1週間が経ったころ、私はうつ病治療に対する認識が甘かったことを知ります。薬さえ飲めば症状は治まるものだと思っていたのですが、そんな簡単なものではありませんでした。

1週間程度では薬の効果は表れない

とても残念なお知らせですが抗うつ薬は飲み始めてすぐに効果が出るわけではありません。前回も書きましたが、抗うつ薬さえ飲めばすべてが解決すると勘違いしていた私。

実は一般的には抗うつ薬の効果が出始めるまで最低でも数日、十分な効果が出始めるまでは2~3週間かかると言われています。むしろ1週間程度は抗うつ薬の副作用があるため体調は最悪と言えるでしょう。

うつママ

最初は薬を飲みながら仕事を続ける気でいたけれど、1週間で症状の改善は見られなくて、このまま仕事をする自信を失いつつありました。

うつ病は『心の風邪』と表現されることが多いので、薬さえ飲めばなんとかなるものだと勘違いしていたんですよね。この『心の風邪』というのは誰でもなり得る病気という意味であって、その治療過程は風邪のようにすんなりとはいきません

 

薬による症状の改善は全くないわけではない

とはいっても、治療を開始してから症状の改善が全くなかったわけではなく、睡眠導入剤のおかげで睡眠の質はだいぶ改善しました。夜中に起きたり、早朝に目が覚めてしまう早朝覚醒はありましたが、以前にくらべて夜中に起きる回数が減ったのです。

ちょっと話はそれますが、『ツレがうつになりまして。』という映画があります。

この映画の中で心療内科を受診したツレ(主人公)に、他のうつ病患者が「薬飲んでもすぐには効果ないよ。眠剤は効くけどね」と話しかけるシーンがあって、まさにその通りだなと思います。

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しかし、先ほども言ったとおり抗うつ薬の効きめは実感できず、不眠以外の症状は改善しない状態でした。それどころか薬の副作用である吐き気に悩まされ、仕事をするのも大変な状況。

むしろ、副作用の吐き気の影響もあり食欲が無い状態が続き、体重が3キロ減りました。

うつママ

薬さえ飲めば仕事できる程度には症状がよくなると期待していたので、かなり絶望感を感じました。初診のときは休職なんて選択肢として無いと思っていましたが、だんだんと休んだほうがいいのでは?むしろ退職したほうがいいのかも…と思うように。

家ではほとんど笑わなくなってたよね。急に泣き出すこともあったし。よく仕事に行ってたと思うよ。

 

少しずつ家でのこともできない状態に

抗うつ薬の副作用の影響もありましたが、なんとなく覚悟していたとはいえ自分がうつ病だということを受け入れられず、体調は悪化の一途をたどります。

日常生活でできることがうつ病になる前と比較してどの程度の感覚かというと、以下の通りです。

日常生活でできていたこと(13/55)
  • 睡眠:★★☆☆☆
  • 食欲:☆☆☆☆☆
  • 外出:
  • 自分のこと:
  • 子どものこと:☆☆☆☆
  • 夫のこと:☆☆☆☆☆
  • 料理:☆☆☆☆☆
  • 洗濯:☆☆☆☆☆
  • 掃除:☆☆☆☆
  • 手続き系:☆☆☆☆
  • 仕事:☆☆☆

 

うつママ

仕事には行かなければという思いがあったので、自分のことや仕事はなんとかできていた(というよりやっていた)のですが、その分、家事や育児にそそぐエネルギーが枯渇していきました。

 

料理と洗濯はほぼできない状態に

朝食は夫にパンを焼いてもらい、『トースト&バナナ』、『トースト&ヨーグルト』といったメニューが定番に。平日の夕食は子どもは保育園で給食を食べてくるので、主人にはお弁当を買って食べてもらっていました。

仕事が休みの日なら作れるかといったらそんなこともなく、お昼は主人が作ってくれるものの、毎食となると夫の負担がかなり増えるので、お弁当やお惣菜、カット済みのサラダ、インスタントの味噌汁に頼りきり…

あとは私の食欲がなかったので夫と子どもだけで外食してきてもらったりと、うつ病の治療中は食費がかなりかかる状態に。それでも「節約をしなければ!」というエネルギーもなく、いかにして生活をするかだけでいっぱいいっぱいでした。

洗濯も夫に頼り切り。

かといって夫もすべてをすることは無理なので、洗濯カゴはいつも満杯でしたし、乾いた洗濯物は畳まれることなく山積みになっていることが日常になりつつありました。

 

お風呂掃除だけはなんとかできるレベル

もともと夫は掃除をしない人なので、私が掃除をできないとなると自動的に我が家は汚部屋と化しました。

うつママ

夫は部屋が汚くても気にしないので、掃除をしなくても文句を言われないというのはある意味助かったかな。

ただお風呂は掃除しないで入るのは気持ち悪いという思いがあったので、自分がお風呂に入ったついでに湯船を掃除するのはかろうじてできていましたね。

しんどくてもお風呂は毎日入っていたよね。

うつママ

仕事に行くからには、身だしなみは最低限保たないと…って意識がまだ働いていたよね。

 

子どものことは夫と保育園が頼みの綱

すでに仕事に行くだけでいっぱいいっぱいだったため、保育園への送迎は夫にお願いするように。

子どものトイレトレーニングをする時期でしたがそれどころではありませんでした。保育園に置いておく着替えが足りなくなっていることに気づかなかったり、持ち物を準備し忘れたり、小さくなった下着や靴に気づかなかったりと、本当に何もできていなかったです。

ただ、どんなに体調が悪くても以下の3つだけはやるようにしていました。

  • 子どもの寝かしつけ
  • 子どもとご飯を食べる(自分が食べなくても食卓につく)
  • 一日一回は抱きしめて大好きだという

 

うつママ

気づくと涙があふれることが増えていて、このころから子どもが心配そうに私を見つめることが増えました。だからこそ一緒に寝る、一緒に食卓につく、抱きしめるというのは本当に大事にしてました。

 

振込や手続きが滞るようになる

お金の管理や、家の手続き関係、税金のこと、保育園の手続きや、年賀状や暑中見舞いの作成などなど、そういったものは基本的に私がやっていたため、だんだんとそういったことも滞るように。

うつ病になると計画通りに何かを進めるのが難しくなります。保育園の提出物も期限通りに出せなかったり、お金の引き落としが失敗していたり、申し込み期限が過ぎて料金がかかってしまったり。

こういった管理系のものについては夫に説明する気力さえ無い状態でした。

 

仕事はだんだんと不安感が増して休職への思いが強く

最初は治療しながら仕事を続ける気でいましたが、だんだんと家のこともできなくなり、このまま走り続ける自信がなくなっていきます。

仕事はしたいという思いがありつつ、現実は判断力・記憶力の低下によりまともに仕事ができていない状態。

うつママ

このままでは、いつか大きな失敗をして迷惑をかけてしまうかも…

家のこともままならないのに、仕事を続けている場合?

まずは状況を説明しなければと思い、医師に言われたとおり同じ現場にいるプロジェクトリーダーに診断書を渡してうつ病と診断されたこと、医師からは休職して治療に専念した方がいいと言われていることを伝えました

 

身だしなみは最低限できていた

この時期には、朝起き上がることも辛くてぎりぎりの時間に起き上がり、何とか着替えと簡単な化粧(色付きの化粧下地と、アイブローのみ)をして家を出るという生活でした。それでも毎日お風呂に入り、髪の毛を整え、着るものも考える余裕があった時期。

ただ、帰宅後に化粧を落とすことすら億劫でそのまま横になってしまったりしていたので、肌の状態は人生史上最悪の酷い状態でした。

 

2回目の通院の記録

1週間目の通院でも、医師には休職することを勧められましたがまだ休職を決断できず、その日は引き続き同じお薬を処方してもらい終了。

うつママ

まだ休職する決断をせず頑張るのね…過去の自分よ、そろそろ休んだほうがいいよ(届かない思い)。

本当だよ。そろそろ休みなさい。

 

本来、通院するだけなので仕事は半休で十分なのですが、

上司

午後から会社来たら余計辛くなるでしょ?丸一日休んじゃいなよ。

という上司の配慮で、通院するときはいつも丸一日お休みを頂いていました。

うつママ

なんて優しい上司なんだろう。こんな優しい人に迷惑をかけて…ほんと自分はなんてダメなんだ…と、上司の優しささえネガティブ発想に変えるほどの抑うつ状態。

ほんと、周りのこと気にしすぎだと思うよ。有給は社員の権利だからね。

 

うつ病との闘いは始まったばかり

症状が辛いのはもちろんですが、この時点で私は自分がうつ病だということを中々受け入れられずにいました。この「受け入れる」というのが本当に難しいです。

本当は違う病気なんじゃないか?本当にうつ病なのか?私がダメ人間すぎるだけなんじゃないか?

そうやって受け入れられずにいるうちは、本当の意味でうつ病と向き合うことはできません。私が本当の意味でうつ病と向き合い始めるのは会社を退職してからなので、まだまだ先のこと。

👇のグラフを見て分かるとおり、現在の状態になるまで3年の月日が経ちました。

 

うつ病初期

この時点でも結構しんどい状況でしたが、さらに症状は悪化していきます。こんなこと書いたら、読んでいる皆さんが絶望してしまわないか?と心配しましたが、これが私のリアルです。

みなさんに知ってほしいのは、確かにどん底の時期もありましたが、しっかりとうつ病と向き合うことで今は断薬目前の状態にまで回復しているということです

※2018年5月に断薬しました。(2018年5月26日加筆)

 

私は完全にうつ病をなめてましたし、ちょっとの不調なんて我慢すれば何とかなると思っていた馬鹿者です。せっかく症状が改善されたのに、また無理をし過ぎてうつの波に飲み込まれたときもあります。

それでも、その都度悩み、もがき、そして今の私があります。

うつ病は薬を飲んだからといって治る病気ではありません。ある程度の症状は改善しますが、そのあともうつに舞い戻らないためには、自分と向き合い、うつと付き合っていく人生を受け入れる必要があります。もし、うつ病かも?という症状がある人は、その症状を放置せずに通院するか、仕事をセーブしてゆっくり休む時間を取ってください。

 

うつ病体験談シリーズを順番に読みたい人はこちら↓

 

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