うつ病になってからというもの、朝目覚めるたびに「何からやろうか…」と考えてみるものの、それを実行に移そうとすると何だか無理な気がして結局ほとんどなにもできずに終わるという日々が長いこと続いていました。そんな私が毎日の家事をこなせるほどにまで回復した理由の一つにルーティン化があります。

心のエネルギーを最小限に抑えるのはうつ病回復のポイント

うつ病は脳の神経伝達物質の異変によるものですが、多くの人が持つイメージの通り「心の病気」と考えたほうが分かりやすいときがあります。医学的に言えばセロトニンノルアドレナリンという神経伝達物質の分泌量が関わっていると考えられていますが、専門的なことを理解するのはうつ病のさなかにあっては難しいものがありますよね。

 

だからこそ、うつ病は「心のエネルギーが足りない状態」と考えると分かりやすいです。

 

心のエネルギーが足りない状態なので、ちょっとしたこともできなくなるし、少し休んだくらいでは回復しません。なぜなら日常生活を送るためにもエネルギーは必要だからです。つまり、うつ病の回復を目指すならなるべく心のエネルギーを使い過ぎないように気を付ける必要があるということになります。

 

考えること・決定することは心のエネルギーがいる

うつ病から回復するには休むことが大事といわれますが、これは家事を最低限にする、仕事を休むなど行動的なことはもちろんのこと、考える・何かを決定するという意志に関することも同様です。

 

人は何かを考えたり、決定するためにもエネルギーを使います。これを『ウィルパワー(意志力)』というのですが、ウィルパワーは使えば使うほど消耗して脳が疲れるのだとか。メンタリストDaiGoさんの著書『自分を操る超集中力』をAudibleで聴いて「なるほど~」とかなり考えさせられました。

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今までは漠然と「いろいろ考えすぎて疲れたな~」という感覚があったのですが、体力と同様に思考する力も使えば使っただけ消耗すると考えると納得する部分が多いんですよね。

 

で、これってうつ病の人こそ知っておきたいことで、心のエネルギーを最小限にするためには行動を制限するというよりも、この思考する力を制限することのほうが大事なんです。うつ病になってみて実感しましたが、うつ病は単に動けないというわけではなく、自分の体を動かすガソリンがないと言ったほうが近い状態です。

 

うつ病の症状が酷いときは段取りができないし、何かを決めることもできない、記憶力が悪くなるなど、明らかな考える力不足を実感します。だから仕事に支障がでたり、料理ができなくなったり、読書ができなくなったりということが起きるんですよね。

 

日常生活のルーティン化でエネルギー消費を節約

実はこのウィルパワー(意志力)という言葉を知ったのはごく最近のことなのですが、よくよく考えてみると家事や仕事をこなせるようになった理由の一つに「日常生活のルーティン化」というものがあることに気づきました。

 

無意識に始めたことだったのですが、知らず知らずのうちに心のエネルギーを最小減にして必要なところで集中力を使うということを実践していたんですよね。

 

うつ病になって2年が過ぎたころの私はある程度うつ病の症状が回復していたものの、家事が思うようにできないことや外出できないこと、自分の身支度さえできない日が多くて思い悩んでいました。

 

そこで「どうしたらいいだろう?」と考えたときに、毎日やることっていうのはほとんど変化がないということに気づきました。それなのに、朝目覚めるたびに「今日は何から始めよう?今日は洗濯しようかな?それとも掃除しようかな?ご飯はどうしよう?」とその日やることを一から考えては疲弊していたんです。

 

だからその日その日で考えなければいけないこと以外は以下のようにルーティン化しました。

  1. 朝起きたらカーテンを開ける
  2. ヨガマットを敷いて太陽礼拝をする
  3. 顔を洗って身支度を済ませる
  4. パジャマを脱いだついでに洗濯機をまわす
  5. 朝食をつくる
  6. 朝食を食べる
  7. 食べ終わったら子どもの幼稚園の持ち物を準備する
  8. 食器を洗う
  9. 洗濯ものを干す
  10. 子どもを幼稚園におくる

と、これは朝子どもを送り出すまでの流れ。必ずこの通りにやらなければいけないというものではなく、体調が悪い日は「これはやらなくていいや」とスキップしてしまうものもあります。

 

大事なのはこの流れがあるからこそ「何をしよう?」という一から複数の選択肢を検討するということをせずに、「やる・やらない」の2択で済むということです

 

もちろん実践しはじめたころはほとんどのことができませんでした。でも少しずつ「今日は料理が作れた!」という成功体験が増えて、今では低気圧が酷い日や生理前でない限りはこのルーティンをほとんどできています。

 

日々の生活で必要な流れをあらかじめ決めておくと小さな選択や決定による心のエネルギーが節約できるので、うつ病の回復にもつながったのかなと今は思っています。さらに、日常生活でウィルパワーを消耗しないということは仕事や趣味で使えるエネルギーを残すことにつながるんです。

 

ルーティン化は不調にも気づきやすいのでおすすめ

うつ病から回復するためにルーティン化はとてもおすすめなのですが、それ以外にも不調に気づきやすいというメリットも。毎日やることがルーティン化されているので、「頭痛が酷いから今日は洗濯を休もうかな」とか「朝の太陽礼拝はスキップしてもう少し寝ていようかな」とその日の体調に合わせて考えることができるようになります。

 

そして、何日もできない日が続いているときはちょっと最近不調が続いているな…。もう完全に料理とかも休んで何日か休息デーにしよう」と、不調のどん底に落ちる前に自分の体と向き合うようになりました

 

ただ、注意してほしいのがルーティンのリストは「やらなければいけないもの」ではなく「意思決定を最小減に抑えて心のエネルギーを節約するためのもの」ということです。できなくても自分を責めないことが大事

 

うつ病の症状が回復してきてはいるのに、なんだか何も行動に移せないな…という人はぜひ日常生活のルーティン化を試してみてください。

 

※今回ご紹介したメンタリストDaiGoさんの『自分を操る超集中力』に興味がある方は活字だけでなく、読み聞かせしてくれるAudibleで聴くこともできるのでぜひどうぞ。

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