子どもが年長さんに進級し、幼稚園生活もあと1年。来年の今頃にはもう小学生です。子どもが大きくなると手がかかることは少なくなるものの、今度はPTAの役員など他のママたちとの関わりが増えてきます。任意といいつつも、なかなか避けては通れない道なのですが、うつ病を患っているママにはかなりの難関ですよね。

『うつ病だからできません』と声を上げるのは勇気のいること

PTAの役員(小学校)についてはメディアでも採り上げられれることが多いので、子どもを持たない人にも認識されていますが、この『役員』というのは幼稚園からすでに存在するものです。保育園の場合は保護者会すらないところも多いので、私も共働き時代はPTAの役員問題はまだ先の話だと思っていたんですよね。

 

でも、うつ病になり仕事を辞めたことで息子は幼稚園に通うことに。

そこで初めて係や役員といった保護者会が幼稚園にもあるということを知りました。

 

正直、最初のころは『自分に係の仕事ができるのか?』とかなり不安でしたが、何とかこなすことができました。ただ、これはその日限りの係だから何とかなったのであって、すべてのイベントに関わり、クラスの他のママと連絡を取る『役員』となると話は別です。

 

PTA役員と一緒で幼稚園の役員決めも毎年かなり難航します。

決まらないときはくじ引きということもあり、そうなると働いていようが、働いていまいが関係はありません。そんなピリピリとした空気の中、うつ病を患っているママは不安でいっぱいでしょう。

 

うつ病の症状が酷ければ、段取りはうまくとれないですし、他の人とコミュニケーションをとること自体がつらい場合もあります。多少無理をすればできるかもしれませんが、そこで無理をしてしまうとうつ病が悪化しては生活が成り立たなくなる可能性もあります。

日常生活すらできなくなってしまっては本末転倒。冷たい目で見られようが、断るしかありません。

 

幼稚園の送り迎えくらいの付き合いであれば、自分がうつ病であることをわざわざ言うことなく過ごせますが、どうしても役員は引き受けられないというときは自分の病状を説明するしかなくなってしまいます。

 

「わたし、うつ病なんです。だから役員に選ばれても、できません。」

 

そう宣言するしか方法はないということです。これはかなり勇気のいること。できることなら言いたくない人もいるでしょうし、うつ病だからと納得する人ばかりではありません。中には心無いことを言う人もいるでしょう。

 

そんなストレスや不安を心の奥にしまって「できません」と言うのは、ものすごく大変なことなんです。

 

診断書まであるならそっとしておいてあげて

なぜ、こんな記事を書こうと思ったかというと次のような記事を最近見かけました。

【PTA】そこまでしてやりたくないのか!?信じられない、本当にあったエピソード3つ | ハピママ

この記事の中では『信じられないエピソード』の一つとして『うつ病の診断書を提出してまでPTAをやらないママ』が出てきます。これを読んで、ものすごく心がザワザワしました。

 

記事中ではうつ病のママと癌や脳梗塞の後遺症で日常生活がままならない人が比較されていますが、それを言ってしまうと『日常生活ができる=役員ができる』という図式が成り立ってしまいます。

運動会や参観日などは普通に学校に来ている人が「うつ病」かどうかは、正直分からない部分がありますが、診断書まで提出されれば、免除せざるをえません。

本当にあの診断書は真実か?」と疑いたくなるような行動をするママは実際にいると言います。

引用元:【PTA】そこまでしてやりたくないのか!?信じられない、本当にあったエピソード3つ | ハピママ

診断書があってもここまで疑われるのですから、診断書なしに「うつ病だからできません」と言ったら、余計に信じてもらえないということになります。

 

介護で役員が無理だという場合も何か証明書がいるのでしょうか?家の中のことなど他人からは見えません。疑おうと思えばどこまでも疑えるんです。「介護で忙しいっていうけど、運動会には来てるよね~。本当に大変なのかしら?」と言われても仕方がないということになります。

 

このエピソードに出てくるうつ病のママも、普段は外出もままならないけれど、子どもの思い出のためにイベントのときは頑張って外出しているのかもしれません。

  1. 一日だけ頑張って外出する
  2. 日常的に外出したり、誰かとコミュニケーションをとる

うつ病の人にとって、この2つにはとても大きな差があります。

 

足を骨折している人に例えるなら、

  1. 松葉づえを使って買い物に行く
  2. 松葉づえを使わずに全力疾走する

くらい違うことです。

 

確かに見た目には分からない病気なので、疑う気持ちもよく分かります。

でも、診断書がでるほど大変な状況だということを理解してほしい。診断書はタダでもらえるものではありません。文書料として3,000円~5,000円払ってまでもらっているものです。

 

PTAをやりたくないから文書料を払ってまで『うつ病』と偽る人はかなり稀な存在。

 

大体の場合、診断書をもらってまで「できない」と言うほど、そのママは思い詰められています。勇気を出して声を挙げたその気持ちを汲み取ってもらえないものなのでしょうか。

 

言わないだけで病気を患っている人も多い

同じうつ病でも、この人って本当にうつ病なの?と思うような相手はいます。でも、それって自分の症状と違うから理解できていないだけで、その人にはその人の辛さがあるんですよね。

 

どんなに同じ病気で苦しんでいても、人は他人の痛みを自分のものとして認識することはできません。

 

だから、うつ病の辛さを理解する必要はないと思いますが、その人が「自分には無理です」と声を挙げているなら、それを信じるくらいはしてもいいのではないでしょうか?

 

わたしも、幼稚園のママたちには自分がうつ病だとは明かしていません。ごく一部の親しくなった人にだけは話していますが、係を引き受けるときなどは自分がうつ病であることは言わず、自分にできそうなものに立候補しています。

 

つまり、皆さんが知らないだけで本当はうつ病だけど係や役員を引き受けている人はいるということです。実は私のママ友にもうつ病、もしくは過去にうつ病だった人がかなりの割合でいるということを最近知りました。

 

ずっと自分だけだと思っていたので、みんな何かしら事情を抱えながらやっているんだな…と改めて思いました。本当はうつ病で辛いけれど、健常者のように振舞っている人もいます。なぜ本当のことを言わないかと言ったら、『うつ病だから』と言ったところで先ほどの記事のように疑われることもあるからです。

 

やはり陰口を言われたり、否定的なことを言われるのは精神的にこたえます。だから、そんな思いをするくらいなら多少辛くても引き受けたほうが良いといううつ病ママもいます。

 

ただ、そんなリスクをおかしてでも『うつ病だからできません』と宣言するというのは、陰口を言われるのは嫌だけど、少しも無理ができないほど辛い状況だということなんです

 

誰だって陰口を言われるのは嫌です。できれば良好な関係を維持したいと思うのは、うつ病ママだって一緒。でも、できないことをOKしたら、周りにも迷惑がかかりますし、自分も辛い思いをします。

 

だから勇気をだして声を挙げたその人を責めるようなことはしないでもらいたい…というのが私の切なる思いです。

 

うつ病で辞退する人も役員をやってくれる人に感謝を

長らくうつ病を患っていると「できないのだから仕方ない」という気持ちが大きくなってしまいますが、自分がやらないことはどこかで他の誰かがやってくれているということです。これを忘れてはいけません。

幼稚園やPTAの役員は健常者の人でも大変な役割です。役員をやったことでうつ病になる人もいるくらい。

 

だから、うつ病を理由に辞退する人も、役員を引き受けてくれる人への感謝は忘れないようにしましょう。

 

 

 

この記事が気に入ったらフォローしよう!

こちらの記事も人気!