うつ病になるきっかけというと、仕事が忙しい、大事な人を失くした、失業、失恋など悲しみや苦しみに焦点が当てられがちですが、実際は自分にプラスとなるライフイベントも心に負担をかけていることがあるんです。

ストレス=辛いことは間違い

ストレスが多い時代だからこそ、一般的にメンタルヘルスの大切さや、働き方の見直しが声高に叫ばれていますが、自分の身近に危険が潜んでいると認識している人は少ないのではないでしょうか?

その大きな要因の一つが「ストレス」=「悲しい、辛い、大変」というイメージが強いからだと思います。私自身も、会社でメンタルヘルスの研修を受けていましたが、「ストレス」という言葉を聞いても「私には関係のないことだ」と、どこか他人事のように感じていたんです。

 

でも、ストレスというのは悲しいことや辛いこと、大変なことだけで引き起こされるものではないんですよね。普段の何気ない生活の中に当たり前のように潜んでいるので、気づかないうちにストレスが重なっていたということがあるので注意が必要です。

 

私が陥った勘違いのワナ

うつ病になってから3年経った私ですが、うつ病と診察されてからしばらくは「なぜ自分がうつ病になったのか?」と疑問で仕方がありませんでした。なぜなら、当時の私は念願の一戸建てを購入し、やりたかった仕事が出来る会社へ転職したばかりだったのです。

 

――嬉しいことばかりなのになぜ?

 

そんな疑問ばかりが頭に浮かんでは消えます。確かに育児と仕事の両立は大変でしたが、それだけで鬱になるものなのか?私の心が弱すぎるのか?とすっかり自信を無くしていました。でも、ある程度うつ病の症状が落ち着いてからよくよく考えてみると、嬉しいはずの出来事こそがストレス要因だったように感じるのです。

 

たとえば、

  • 一戸建て購入によりローンの支払いに対するプレッシャーが増えた
  • 引っ越しによる環境の変化でこれまでと勝手が違う生活
  • 転職先での新たな人間関係(相談できる相手があまりいない状況)
  • 新しい職場で期待にこたえなければというプレッシャー
  • 各種手続きなど普段以上にやらなければいけないことが多かった

 

などなど、嬉しい気持ちとは裏腹にストレスも多く、疲労もたまっていたのです。

やはり環境が変わるというのは、自分でも気づかないうちにストレスをため込んでしまうもの。人生の中で大きなイベントというのはどんなに嬉しいものでも、手続きの大変さもありますし、新しい環境に順応するまでに時間がかかるものです。

達成感や希望、嬉しい気持ちが大きいと、ストレスに気づかず過ごしてしまいがちなので、悲しいライフイベントだけでなく嬉しい・幸せなはずのライフイベントもまた注意が必要です

 

キラーストレスに要注意

最近NHKでも特集が組まれている「キラーストレス」。これは、ストレスの中でも、命を奪うほどの大きなストレスのことをいいます。単に自殺の危険性が高まるというのではなく、ストレス反応により、脳卒中や大動脈破裂といった命の危険に関わる病気につながるというもの。

●キラーストレスとは
脳の扁桃体が不安や恐怖を感じると ストレス反応と言われる反応が始まります。
ストレスホルモンが分泌されたり自律神経が興奮したりします。そのために心拍数が増える、血圧が高くなるといった反応が起こります。これがストレス反応です。
一つ一つは小さくても、多くのストレスが重なると、キラーストレスともいうべき危険な状態に陥ります。
血管が破壊され、脳卒中や心筋梗塞、大動脈破裂を引き起こします。
最新の研究では ストレス反応は、心臓の筋肉を流れる血液が減少し心不全を引き起こす、がんを悪化させる、体内に入った細菌を増やして血管の破壊を起こすなど、命に関わることがわかってきました。

引用元:NHKスペシャル「シリーズ キラーストレス」第1回内容

このようにキラーストレスというのは、いくつものストレスが重なると危険性が増すと言われています。つまり、ストレスと感じにくいライフイベント(結婚、引っ越し、昇進、転職、妊娠)が重なるタイミングこそ注意が必要ということ。

ストレス=マイナスなイメージを持っている人ほど、結婚や昇進がストレスの原因になるということは気づきにくいものです。そのため、気持ちが大きくなって同じタイミングで大きな買い物をしたり、転職に踏み切ったりといったことをしてしまう人も多いのではないでしょうか?

私もそうでしたが、気持ちが高ぶっているときというのは何でも一度にできてしまうような錯覚に陥りやすいです。大きなライフイベントのときこそ、自分が感じているストレスにしっかりと目を向けるようにし、複数のライフイベントが重ならないように注意する必要があるといえますね。

 

キラーストレスの詳細はこちら

 

自分を過信せず1つずつ着実に

人生には「今なら何でもできるかもしれない」という波に乗っている時期がありますよね。そういう時期というのは、いろいろなことに手を出しがちです。そんなときこそ自分を過信せず一度立ち止まって自分と向き合う時間を作りましょう。

「思い立ったら吉日」と言う言葉のとおり、成功するには多少無理をして実行に移すべきときはあるかもしれません。失敗することやストレスのことを気にし過ぎると何もできなくなってしまいますしね。

ただ、自分にとってプラスの出来事だとしても、環境や人間関係の変化を伴うのであれば少なからずストレスはかかっているものです。大事なのは自分がストレスを抱えやすい状況にあることをしっかりと認識すること。

「これくらい平気!」と過信しすぎずに上手にストレス対策をとり、プラスのイベントこそ何事もなく乗り切れるようにしましょう。

 

 

 

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